アイデアスケッチの紹介 千葉県 柏市立旭東小学校
作品を作るときには必ずスケッチをしてきました。簡単なものでも。仕上げていく過程を具体的に確認でき、意欲がさらに増すからです。

単元のはじめにいきなりアイデアスケッチになるのが普通ですが今回は途中に入ることになるので言葉を変えてみました。アイデアスケッチを子どもたちには「下絵作り」というように投げかけました。いろいろ考えた後ですのでそれだけで作品になりそうな人もいるでしょうし、さらに考えを深めていく人もいるだろうと思い、また、子どもたちの興味も考えてペンで書き込んだり、画用紙を切ってはりつけてもよいことにしました。そのほうが広がりがあるだろうし,自由な雰囲気が出るのではと考えました。

アイデアスケッチなしでやってみても面白いとは思いましたが、子どもたちは考えがどんどん動いていって、動くことはいいのですがそのうち混乱して活動がストップすることが多いのでそのまま動いていくための土台と考えました。子どもたちは土台になるものとしていつもよりは少し丁寧に取り組んだようです。中には画用紙でやったほうがダイナミックだったりもしました。コンピューター操作にはいってからも、カードを欲しがって、もう一度下絵作りのカードを見直す人もいました。カードにとらわれるのはよくないなと思っていましたら、そんな心配は余計でした。子どもたちはもうどんどんカードを見ながらでも、画面の上で自由に動きを進めることができるようになっていました。
作品A:
鉛筆に興味を持って取りかかりました。1本を撮るよりたくさんのほうが、いろいろな表情が出てきそうな気がしたそうです。1本に絞るのもよいのですが、まとまりをひとつと考えるやり方も面白いと思います。自分で構成してみようという態度が「○○の気持ち」にせまっていく事ができたのだと思います。
 
 
 
作品B:
ひとつの花のキャラクターではなく、ふたつの花が語り合うということを考えて進めていました。赤い花、白い花に目をむけてそれぞれの気持ちをあらわしています。お互いの会話ということから始まったのですが、白い花のほうが主人公となっていきました。作っていく過程でいろいろな方向に進んでいくことが楽しめます。
 
 
作品C:
ラジカセを大きな顔に見立てて、はじめは画用紙を切り貼りしながら構想していましたが、だんだん考えがまとまってきた様子です。考えがまとまってからは、やっぱりペンで書き込んでゆくほうが簡単なようです。画用紙での大きな表情作りとペン書きのよさが生かされています。
 
 
 
作品D:
いすの気持ちを考えていくと、たくさんの気持ちが聞こえたのでしょうね。普段も作品作りを楽しんでお話がいっぱいなのでしょう。でも、下絵を作っていくとき、顔の表情や手足の動きを加えていくと言葉では表さないでもいいことに気が付いていきました。
 
 
作品E:
活躍すると困ることになる消火器を選んで、「遊んで!」から「がまんしなくっちゃ」という気持ちになるまで考えが深まりました。揺れ動く気持ちを表すためにどんな工夫ができるかをよく考えていました。面白い作品になりました。
 
 
作品F:
はじめは、みんなと同じようにデジカメで撮っていたのですが、うまくPCが動いてくれないことも手伝って、絵で描いてみたらどうだろうということになったのです。必要なのは手だけだったので、デジカメより絵のほうを選んでうまくいきました。絵を描くのが好きなので生き生きといた作品になったのだと思います。
 
 
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