「2、あなたはこんな絵に自分の絵をつなげたいと思いましたか」の7項目について、クラスター分析(平方ユークリッド距離、ウォード法)を施した。それにより、以下のような項目群が形成された。
1) |
「自分の学校以外の友だちの絵に積極的につなげたい。」という意識が見てとれる。
「あなたはこんな絵に自分の絵をつなげたいと思いましたか」の問いに対して,「(2)ほかの学校の友だちの絵」「(3)外国の友だちの絵」の項目では,約75%子が「そう思う」「少しそう思う」と答えている。これは,自分の学校に留まらないで,他の立場の人と交流したいという気持ちが強く表れていたことを物語っている。 |
さらに、「(1)自分と同じ学校の友だちの絵」と答えている割合は、上記の項目よりも「そう思う」と答えている人数が少ない。 |
2) |
こんな絵につなげたい
子どもたちは、「つなげるアイデアがすぐに考えついた絵」「自分ができないようなことがしてある絵」「色がきれいな絵」につなげたいと考えていた。自分の絵の種になる部分に注目して絵をさがしていたことがわかる。 |
3) |
どんな絵につなごうかをあまり迷わなかった
つなげる絵についてはあまり迷わなかったことがわかった。種の選ぶのには躊躇しなかったことが伺える。 |
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「3、活動しているときのことを思い出して書いてください」の15項目について、クラスター分析(平方ユークリッド距離,ウォード法)を施した。それにより、以下のような項目群が形成された。
4) |
つなげる活動は児童にはおもしろくとらえられている。
インターネットへの発表も積極的な気持ちで行っていることがわかる。
「(11) 自分の作品をみんなに見てほしいのでがんばって作った」「(12) 自分の作品にたくさんの人がつなげてほしいのでがんばって作った」「(10) 自分の作品をインターネットで発表するのは楽しかった」「(14) 自分がつくった作品を「連画・絵のリレー」でまた発表してみたい」「(5) ほかの学校の人たちといっしょに図工の授業ができてよかった」の項目によって項目群が形成された。このとことで,絵をつなげることのおもしろさを十分味わっっていることがわかる。さらに,自分の作品をインターネットに発表することの楽しさを味わっていることがわかる。 |
(11) 自分の作品をみんなに見てほしいのでがんばって作った |
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(12) 自分の作品にたくさんの人がつなげてほしいのでがんばって作った |
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(10) 自分の作品をインターネットで発表するのは楽しかった |
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(14) 自分がつくった作品を「連画・絵のリレー」でまた発表してみたい |
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(5) ほかの学校の人たちといっしょに図工の授業ができてよかった |
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5) |
自分の作品のできにはあまり自信がない。それでも、連画の活動への関心は高い。
この活動のおもしろさは味わっていても、肝心の自分の作品のできばえについては、「(13) 自分の作品はよくできた」と答える児童がかなり減ってしまう。これは、作品のできばえに関係なく、連画の活動自体のおもしろさを感じていたのではないかと推察する。 |
6) |
人の絵につなぐことの抵抗感はあまりない
連画の活動では、「人の絵の一部を自分の絵にすることへの抵抗感があるのではないか。」という予想があった。しかし、「(1) 自分がつなぐ絵をさがすのがおもしろかった」「(2) ほかの人の絵をたねにすることは楽しかった」の項目では,ほとんどの子が「つなぐのがおもしろかった」と答えている。つまり、上記のような抵抗感はあまりないことを物語っている。 |
7) |
パソコンでの活動自体のおもしろさを味わっている。自分の絵につなげてもらったことのうれしさを表している。
「(7) パソコンだといろいろためすことができよかった」「(15)「連画・絵のリレー」の活動は楽しかった」「(8) 自分の作品にほかの友だちが絵をつなげてもらったのはうれしかった」「(9) 自分が絵をつなげるとつなげてもらった友だちはよろこぶと思った」の項目からは,パソコンを使っての図工の授業のおもしろさと,つなげてもらったことのうれしさが読み取れる。さらに,「つなげた相手は喜んでいるだろう。」という気持ちも表れている。この部分について,自由記述の中には,「つなげてもらえなかったさびしさ」を書いている子がいたことも報告しておかねばならない。 |
(7) パソコンだといろいろためすことができてよかった |
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(8) 自分の作品にほかの友だちが絵をつなげてもらったのはうれしかった |
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(9) 自分が絵をつなげるとつなげてもらった友だちはよろこぶと思った |
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連画の活動にはあまり抵抗感がなかった
「(3) つなぐ絵をさがすのがたいへんだった (反転項目)」「(6) 絵を手でかくよりも、パソコンで図工の作品をつくる方がやりやすかった」「(4) ほかの人の絵をたねにすることはいやだった(反転項目)」という項目群ができた。これらは,連画の活動に対する抵抗感を聞く設問であったが,結果を見るとそれほどの困難さは感じていないことがわかった。 |
(3) つなぐ絵をさがすのがたいへんだった(反復項目) |
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(6) 絵を手でかくよりも、パソコンで図工の作品をつくる方がやりやすかった |
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