クラスター集計後の結果
 
さらに、ユネスコの活動を掘り下げるために、全項目に対して、クラスター分析(平方ユークリッド距離、 ウォード法)を施した。
第1クラスターは、「(5)見やすい作品にしようと思った」「(6)読みやすい作品にしようと思った」で形成された。リーフレットの読み手に対する配慮が感じられる結果となった。


(5)見やすい作品にしようと思った
 
(6読みやすい作品にしようと思った
 
第2クラスタは「(2)世界の子どもたちを助けたい」「(4)貧しい人たちを救いたい」「(6)ひとりでも多くの人を救いたい」という、児童生徒のユネスコの活動に対する真摯な気持ちが表れている項目で形成されている。

(2)世界の子どもたちを助けたい
 
(4)貧しい人たちを救いたい
 
(6)ひとりでも多くの人を救いたい
 
(3)世界の子どもたちによろこんでもらいたい
 
(2)たくさんの人に協力してほしいこと
 
(1)見た人が協力してくれるような内容にしたい
 
(5)ユネスコの活動を知ってもらいたい
 
(5)学習ができるところを作ってあげたいこと
 
第3クラスタは「(1)学校に行けない人がたくさんいること」「(3)文字が書けない人たちがたくさんいること」 の2項目から形成されている。これらは、「3、リーフレットをみる人にどんなことが伝わるように作っていましたか。」の中の項目である。これらは、「寺子屋を必要とする環境を知ってもらいたい」という項目で、他の「はがきを集めたい」という意図とは少し傾向がちがうのかクラスタ分析では分離された。いずれにしろ、児童生徒が訴えようとする意図が感じられる結果となっている。

(1)学校に行けない人がたくさんいること
 
(3)文字が書けない人たちがたくさんいること
 
第4クラスタは第3クラスタから分離した項目になっている。「たくさんはがきを集めたい」という意図がよく 表れている。

(7)たくさんはがきを集めたい
 
(4)はがきをたくさん集めたいこと
 
第5クラスタは、「(2)きれいな作品にしようと思った」「(4)作品を作ることは楽しかった」「(3)他の人とはちがう作品を作ろうと思った」と、他のクラスタと違い、リーフレットの作成時の感想が項目群を形成した。ユネスコ本来の活動を意識しながらも作品作りを楽しんでいたことがわかる。

(2)きれいな作品にしようと思った
 
(4)作品を作ることは楽しかった
 
(3)他の人とはちがう作品を作ろうと思った
 
第6クラスタは、「8)みんなに見てもらいたいと思った」「(13)たくさんの人たちに自分の作品を見てもらえてよかった」「(10)自分の考えや思ったことが見た人にうまく伝わるようにしようと思った」といった、リーフレットを見る人の目を意識した項目となっている。ユネスコの活動に関わり、作品作りを楽しみながらも、「見られること」を意識しながら活動していたことがわかる。

(8)みんなに見てもらいたいと思った
 
(13)たくさんの人たちに自分の作品を見てもらえてよかった
 
(3)他の人とはちがう作品を作ろうと思った
 
(10)自分の考えや思ったことが見た人にうまく伝わるようにしようと思った
 
(11)自分の作品をほかの人がみて、どう思うか気になった
 
(9)作品作りは難しかった
 
第7クラスタは「(7)自分の作品はよくできたと思った」「(12)自分がやりたいと思ったことを自由に表現できた」という設問に、「そう思う」と答えている割合が非常に低い項目で形成されている。特に気になるのは、「(7)自分の作品はよくできたと思った」に「そう思う」と答えている児童生徒は約22%だということである。
このことは突っ込んだ分析が必要である。


(7)自分の作品はよくできたと思った
 
(12)自分がやりたいと思ったことを自由に表現できた