結果と考察
調査期間:2006年1月23日〜3月6日
ユニバーサルデザインプロジェクトに取り組んだ児童生徒:373名
 
1. UDを考えている時にどのようなことを考えながら活動していましたか。
 項目整理のために,「考えていた」への回答が多いものから順に並べ直した。
 「(5) 自分にも使いやすいようにする 」「(7) たくさんの人に使ってもらいたい」「(8) 自分で考えたものが役立ってほしい 」という項目が並んだ。これらの項目は,UDの活動への児童・生徒らの意欲の表れと読み取ることができる。
 さらに,「(3) 危険がないようにする 」という項目が続く。これは昨年まではあまり児童・生徒たちの意識にのぼりにくく「考えていた」という回答が少なかった項目であった。それが今年の結果では「考えていた」と答える児童・生徒が増えていることがわかる。これは,UDの基本概念が児童・生徒に浸透してきたことが伺える結果となった。


(5) 自分にも使いやすいようにする
(5) 自分にも使いやすいようにする
 
(7) たくさんの人に使ってもらいたい
(7) たくさんの人に使ってもらいたい
 
(8) 自分で考えたものが役立ってほしい
(8) 自分で考えたものが役立ってほしい
 
(3) 危険がないようにする
(3) 危険がないようにする
 
(1) 子どもからお年寄りまでだれにでも使いやすいようにする
(1) 子どもからお年寄りまでだれにでも使いやすいようにする
 
(2) 体が不自由な人が使いやすいようにする
(2) 体が不自由な人が使いやすいようにする
 
(6) これが製品になったら売れるとよい
(6) これが製品になったら売れるとよい
 
(16) 使いやすい色や形にする
(16) 使いやすい色や形にする
 
(13) 使い方がすぐわかるようにする
(13) 使い方がすぐわかるようにする
 
(4) 製品を見て使い方がすぐわかるようにする
(4) 製品を見て使い方がすぐわかるようにする
 
(18) こわれにくくて長く使えるようにする
(18) こわれにくくて長く使えるようにする
 
(11) 人や自然に害を与えないようにする
(11) 人や自然に害を与えないようにする
 
(14) まちがった使い方をしにくくする
(14) まちがった使い方をしにくくする
 
(17) 使いやすい材料を使うようにする
(17) 使いやすい材料を使うようにする
 
(10) 見た目がきれいなデザインにする
(10) 見た目がきれいなデザインにする
 
(15) 長く使っていても疲れないようにする
(15) 長く使っていても疲れないようにする
 
(12) 表示がよくわかるようにする
(12) 表示がよくわかるようにする
 
(9) 見た目をおもしろいデザインにする
(9) 見た目をおもしろいデザインにする
 
   
2. UDの活動をして、今までと変わったことは何ですか。
 上位には,「(2) UDの意味がわかるようになった」「(3) UDを必要としている人の気持ちがわかるようになった」という項目が並んだ。教師向けのアンケ―トでは,「子どもたちのUDを見る目が変ってきた。これが成果である。」という回答が見られた。UDの活動は,UDの概念を理解した上で活動していくことが大切になるが,UDは非常に難しい。それを調べ学習やゲストティーチャーなどの力をえることによって,子どもたちの理解を促進していったことが結果となって表れている。この子どもたちの視線の変化が学びとなっていることがわかる。

(2)UDの意味がわかるようになった
(2) UDの意味がわかるようになった
 
(3)UDを必要としている人の気持ちがわかるようになった
(3) UDを必要としている人の気持ちがわかるようになった
 
(8)自分のアイデアをほかの人がみて、どう思うか気になった
(8) 自分のアイデアをほかの人がみて、どう思うか気になった
 
(10)たくさんの人たちに自分のアイデアを見てもらえてよかった
(10)たくさんの人たちに自分のアイデアを見てもらえてよかった
 
(1)UDになっているものに気がつくようになった
(1) UDになっているものに気がつくようになった
 
(4)UDにしたらよいと思うものに気づくようになった
(4) UDにしたらよいと思うものに気づくようになった
 
(7)自分の考えや思ったことが見た人にうまく伝わるようにしようと思った
(7) 自分の考えや思ったことが見た人にうまく伝わるようにしようと思った
 
(9)自分がやりたいと思ったことを自由に表現できた
(9) 自分がやりたいと思ったことを自由に表現できた
 
(5)自分のUDのアイデアはよくできた
(5) 自分のUDのアイデアはよくできた
 
(6)これからもUDのことを考えて生活していきたい
(6)これからもUDのことを考えて生活していきたい