まず、極めて重要なことは、誰に聞いて欲しいポッドキャストなのかということ(相手意識)です。保護者なのか、地域の人たちなのか、交流校の子どもたちなのか、ポッドキャストを制作するうえで、必ず相手意識が生じます。
また、何のためにポッドキャストを制作するのかという点(目的意識)も重要です。「商店街をもっと活性化したい」「総合で学習したことを家の人に聞いて欲しい」「地域の特徴ある音を集めて、地域の音マップを作りたい」などです。
次に、相手意識と目的意識が定まると、自ずと表現が工夫されます。「保護者の人に伝えるときにはどのような表現がよいのか」「商店街のあのお店の良さをもっとも良く伝えるにはどうすればよいか」などです。
ここで、子どもたちは、何度も試行錯誤することができます。グループ内や学級内で試行錯誤をすることもできます。しかしそれ以上にポッドキャストの良さを活かし、配信して他校の人たちや大人などからの反応を活用することもできます。こうしてトライアンドエラーをくり返しながら、よりより作品づくりへと進みます。
また、ときに本物に触れることも大事です。すでに配信されている新聞社のニュース番組を視聴したり、芸能人のラジオ番組を視聴したりすることからも大事な視点を得られます。
こうして、子どもたちは、「見る目」(この場合は「聴く耳」?)を養うことができます。もちろん、制作の過程では、子どもたちが試行錯誤を行い、建設的妥協点をさぐる話し合いが行われることでしょう。
そして完成し、配信されたポッドキャストを聞いた視聴者からの多くの反応は、子どもたちを次の活動へと導いていくことを間違いなしです。
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