スライドショーで思いを発信しよう:実践の流れ(9)スライドショーを完成させる

教師の手だてと子どもたちの姿

第11、12時間目にして、ようやくコンピュータが登場する。2時間でスライドの写真をならべて音楽をつけてナレーションの録音までやってしまう。
Adobe Photoshop Element 4.0のスライドショー機能を使った。写真の選択と並べかえ作業で15分。ズームの設定で10分。曲選びで20分ほどかかった。休み時間をはさんで、第12時間目。ナレーションの練習をしながらスライドに一人一人が録音をしていく。マイクは、このためにコンピュータ用のものを準備しておいた。(1本580円!)
録音作業は、班によってかなり差が出てしまったが、45分もあれば十分すぎるくらい時間に余裕があった。
わずか1分のスライドショーを作成するために、ここまでに12時間もかかってしまったことになる。
子どもたちの自己評価カードの感想が様々であった。
◎  今日は、ナレーションを録音しました。じっさいに録音してみると、声の大きさや音楽によって、まったく違う印象になったりしたので、おもしろかったです。
◎  映像に合わせてナレーションをいれるのは、とても難しいと分かった。気持ちをこめて言っているつもりだったけど、棒読みになったりして、かなり苦戦した。でも、なんとかできたたので、良かった。
◎  今日は、スライドショーをつくりました。最初は、スライドだけなので簡単だと思っていたけど、いざやってみると音楽の音量や声の大きななどを合わせたりして 、とても難しかったです。それも、よく話し合いをしていないで音楽を決めていたので、早くできませんでした。あらためて、話し合いは大切だということが分かりました。
◎  今日はパソコンでの作業だった。スライドを作るのも大変だったけど、それ以上に音楽を決めるのが大変だった。明るすぎず暗すぎない曲で、決まった曲は「イージー」。ゆったりしていて画像に合うということで決まった。

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デジタルデータは、コンピュータの画面上で展開
ストーリー作成が論理的な思考力を高めるのに対して、コンピュータによるスライドショー作成は感性的な思考力を高める。しかも、何度も試行錯誤ができるので、作品に納得できるまでチャレンジができる。そのような思考ができるように教師は、声をかけていく。これがデジタルのよさである。デジタルデータは、コンピュータの画面上で展開されるために、多くのデータを一覧させることは難しいが、色や音を自由に変化させることができる。このような作業が、子どもの発想力や企画力を高めていく。
また、メンバーそれぞれが自分たちの役割を意識していくことも重要である。たとえば、実際にコンピュータを操作するメンバーを入れ替えたりする作業である。メンバー全員が、コンピュータにふれて試行錯誤ができるように、教師はそれぞれのグループの作業を見守り助言を与えていく。
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