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講師: |
田邊則彦(神奈川県 慶應義塾湘南藤沢中・高等部 |
ワークショップ指導: |
江守恒明(富山県 富山県立大門高等学校)
井口 巌(宮城県 東北学院中学高等学校)
村上 拓(石川県 金沢大学内地留学) |
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■主な演習内容 |
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対象は高等学校「情報」(中学校の技術家庭、総合でも応用可)
スポーツ映像を素材に使い、それをもとに自由な発想でCMを作る |
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CMで訴求する商品は各自が独自のアイデアで創作し、発泡スチロールのキューブやハート、ボール、円錐、容器などをデジタルカメラで撮影し、PC上でパッケージデザインを行う |
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■授業の流れ |
1. |
この夏、慶應義塾湘南藤沢中・高等部で行われたCM研究の結果から、CMベスト3とワースト3を紹介 |
2. |
CMのメッセージ性について〜対象・時間帯・手法の違いから何を誰にどのように伝えたいのかを読み取る |
3. |
メッセージ性を高める工夫〜CMのコマ割りについて、飲料水のCMを例にして参加者に実習体験 |
4. |
スポーツ映像のVTRを素材に、Adobe PremiereとAdobe Photoshop Elementsを使って、「スポーツ飲料、スポーツ用品、ボール、スニーカー、洗剤、DVカメラ」などの架空商品CMを作成 |
5.
6. |
世界のCMを紹介
まとめ |
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田邊先生 |
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井口先生 |
現在、富山県立大門高校、東北学院中学高等学校、神奈川大学附属中・高等学校、慶應義塾湘南藤沢中・高等部の各校でCM制作の授業が行われている。それぞれの学校で、CMが持つ役割やそのメッセージ性についての調査・分析が試みられ、生徒たちの手によってCMそれ自体の作成も展開されている。
このワークショップではそんな各校の事例を参考に、受講者である先生たち自身が、生徒の立場になってCM作成を実際に体験。CMというメディアにおけるコミュニケーションの在りかたを確認し、授業に活かしていくために行われた。
冒頭の田邊先生の全体説明につづき、井口先生から、“テレビCMをよく見てみよう”というテーマで、CM映像を構成するさまざまな要素について解説があった。モニタスクリーンに映し出されたのは、飲料水のCM映像。それを受講者たちと一緒に見ながら、映像の構成カット数や効果音などについての分析をともに行い、「人間は何かが変わる時にしか、気がつかない」というCM制作上の重要なポイントが示唆された。
つづいてワークショップのハイライト、スポーツ映像を素材にした、15秒のCM作成体験に移った。このスポーツ映像は、実際のテレビ番組で使用されたもの。このワークショップに限って特別に貸し出された貴重な映像と、架空の商品に見立てるために用意されたさまざまなカタチの容器、そのほか映像効果や音の素材集などを使って、CM作りがスタートした。 |
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事前に用意された素材集は種類も多く受講者に好評だった |
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受講者は3人1組のグループに分けられ、それぞれに2台のノートPCが貸与された。うち1台ではPremiereを使用した映像編集を行い、もう1台でPhotoshop Elementsを使った商品パッケージ作りを進める。最後にそれらの素材をCM作品としてまとめ、完成させる。
作業に際しては、CMの絵コンテ作成用に「CM詳細企画書」が配付され、これに基づきグループごとに、プランニングを開始。ほぼ同時に、架空商品となる容器のデジタルカメラ撮影や、撮影画像の切り抜き作業なども始まった。
そして昼休み近くになり、後半の編集作業のためにPremiereの機能説明が行われ、それについての簡単な質疑応答があった。
午後から映像編集作業が本格化した。Premiereを駆使した映像のカット割りや効果音の選定、またキャッチコピーづくりなど、皆で作業を分担し、効率的に作品づくりが進められていく。設定した商品イメージやCMコンセプト、映像演出手法もグループごとに異なり、それぞれユニークな作品が仕上がっていった。 |
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作品発表の時間になり、時間内に仕上げられたいくつかのCMが、モニタスクリーン上に映された。その中のひとつ「シャキットアップ」とネーミングされたのは、リフレッシュドリンクのCM。商品名がキャッチコピーにもなった連呼型CMの出来栄えに、会場から拍手が起こった。他にも「読売巨人銀行」や「ゴジラ生命」など、企画性が高くアイデアもたっぷり詰まった作品が発表された。
最後に、実際の学校の授業で映像素材を用いる際の著作権について、田邊先生から話があり、ワークショップ第1部「CM研究」が終了した。 |
秋の公開研究会ワークショップ2「パンフレット作り」 |