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キーワードで読む情報教育 9
インターネットで自由研究
中川一史のキーワードへの道案内
子どもたちが学校や家庭でインターネットを活用する、という時には、3つの形態が考えられる。

情報の収集
すぐに連想するのが、この情報の収集だろう。インターネット上のウェブページの数も現在では数えられないほどにのぼっている。それだけ、さまざまな情報がインターネット上にあるわけで、これを学校での学習や家庭での自由研究などに活かせば、限りなく可能性は広がるだろう。子どもが学習等に利用できることを意識したページも豊富になってきた。

しかし、気をつけなければいけないのは、何も情報収集はインターネットだけがすべてではない、ということだ。図書室の本や資料の方が探したい情報がすぐにみつかる場合もあるし、実際にインタビューした方がよい場合もあるだろう。そのような状況に応じた「選択」「組みあわせ」ができるかどうかが重要である、ということを親も教師も肝に銘じておくことが大事だ。

情報の発信
総合的な学習もスタートし、情報関連の授業が行われている現在、特に、中学校、高等学校でグループ(あるいは個人)のテーマのまとめを学校のウェブページで公開する、というパターンが見られるようになってきた。ウェブページで公開することにより、多くの人に見てもらえ、また、リアクションも期待できる。このことにより、生徒の励みや自信につなげる、というねらいだ。ただ、特に小学校では、発信の相手が特定できず、相手を意識するということではもうひと工夫必要になってくる。
情報の交流
文字通り、インターネット上で交流をする、ということだが、たとえば、調べ活動で「お米」のことについて情報を探しているうちに、ウェブページで専門家にメールを送り、やりとりしていろいろとアドバイスをもらった、ということもあるだろう。また、外国の学校の子どもたちとメール交換をする試みもたくさん行われてきている。

そして、国内同士の学校であっても、共同のテーマで学習を深めることもできる。「交流学習」「共同学習」とよばれているものだ。伝える相手が教室、いや、学校の外に広がることで追究意欲の高まりが期待できるし、調べたことを比較したり、立場のちがいを意識することで視野の広がりや深まりが得られる。

さて、3つの形態について、簡単にご紹介してきたが、小学生が夏休みの自由研究にインターネットを利用する例も増えてきたようだ。
 

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