能勢:そういった資格を取らせてもらって、なおかつ実際の消防服を着せてもらって消防車に乗ってみたり、梯子車を体験したり、放水の練習をさせてもらったり、そういったことを実際に体験させています。
こういった感じで総合的な学習は「地域」から「東京」、「日本」へと学年を追うごとに広がっていきます。またこの学習の進め方には、生徒全体で行うものと個人で行うもの、2つの流れがあります。
どういうことかと言うと、我々教師の側にも総合的な学習を通じて、子どもたちに学ばせたいということがあるわけです。そういったテーマは、生徒全体で学んでもらう。
たとえば昨年、『プロジェクトX』に出ていた伝説の消防士を学校に招いて、消防車も学校に呼び、その方のお話を聞いたり、放水実験をやってもらったりしました。この場合、企画を立てたのは教師側ですが、その実施に当たっては子どもたちが実行委員会を作り、そこで3年生が先方との交渉も、実際にその方に何度も話を聞きに行ったり、メールをやりとりしながら詰めていきました。
反対に個人的なテーマ、たとえば1年生の時に消防署で体験学習をして、人命救助に興味を持った子がいたとします。で、2年生になってもこのテーマを続けたいと。そういった場合は個別のテーマとして継続して行えるよう、ある程度柔軟に対応しています。 |