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島唯一の高校である沖永良部高校の科学クラブの生徒たちと島の人々がNTTデータのサポートにより行っているウミガメライブ。このサイトでは、浜辺から300メートル沖合にあるアオウミガメの休憩ポイントに設置された水中カメラからのライブ映像が楽しめる。都会の喧騒からは遠くかけ離れた珊瑚礁を泳ぐ魚やウミガメたちの姿、そして刻々と変化する空と海を眺めていると、心が癒されていくのを感じる。また、このサイトにアクセス中の人が何人いるかが、ダイバーの数として表示される。そう、今この瞬間、ライブ映像を通じてあなたはどこかの国の誰かと、この同じ海を共有しているのだ。なんとも素敵な体験ではないか。このプロジェクト、実は2001年に行われたインパクNTTデータパビリオン「ネイチャーネットワーク・ジャパン※」の活動が、こうしてインパク終了後も引き続き継続されているもの。ネイチャーネットワークプロジェクト自体、「環境教育・総合学習にインターネットを効果的に活用したユニークな試み」として教育関係者をはじめ各方面で評価されているという。興味のある方はこのサイトからリンクされている「ネイチャ−ネットワーク・プロジェクト」のホームへ飛んでみられてはいかがだろう。
※オルカの研究で世界的に有名なポール・スポング博士の「大自然の中に置いたカメラからの映像と音声を、全世界に生中継する」というネイチャーネットワーク構想に基づくプロジェクト |
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薄暗い実験室。ビーカーの中で加熱される怪しい液体。いったい何の実験なのだろう?と、あなたも少なからず好奇心を刺激されたのではないだろうか。ここは、オランダのデザインユニット「The Pharmacy」のサイト。なにやら小さな矢印が、試験管をビーカーの方へ持っていけと言っている。誘われるがままに、試験管の中の液体をビーカーに注ぐと...そう、この怪し気な液体こそがこのサイトのナビゲータ−なのだ。ワンクリックで次に飛ぶのではなく、まるで映画のストーリーが展開するように、ユーザーが行動した結果変化していく画面。人の心を絶妙に捉えるナビゲーションテクニックに感心させられる。さっそく水色の液体を注ぎ、彼等のデザインワークを見て欲しい。この実験室の雰囲気が気に入ったあなたには、Flash Developmentの6つめのKAJAあたりの仕事がお気に召すかもしれない。実験室には、まだまだしかけが沢山ある。レトロなラジオや棚の上に並んだ小瓶、そして屋根裏に積まれた段ボール。そしてゲストブックにあなたのページを記したのち、このサイトを去る時には、右下のコンセントを、、、。ん?ふと懐かしさを感じたあなたは、もしや私と同じMYST世代ではありませんか。 |
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水田明子
みずた・あきこ (株)日本電気デザインセンター(現(株)NECデザイン)でのプロダクトデザインのアシスタント時代を経て、企画デザイン会社(株)カムス・キャパにてグラフィックデザインの仕事に従事。その後アナログからデジタルへと移行する中でゲームの背景デザインや雑誌の挿し絵などを制作し、現在は(株)リコーヒューマンクリエイツにて企業におけるドキュメントデザインの標準化に携わる。 |
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