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キーワードで読む情報教育 6
情報活用の実践力
レポート1
我ら地球防衛隊
貴志年秀
(和歌山県 和歌山大学教育学部附属小学校)
総合的な活動〜『夢』ソフトウェアをつくろう〜

情報活用の実践力を高めるためには、たくさんの情報の中から必要なものを取り込む場面(集める)、取り込んだ情報を自分なりに処理する場面(選ぶ)、処理した情報を発信する場面(広める)が盛り込まれた実践が必要になってきます。

この事例は、子どもたちが現状の地球環境について考え、ネット上で他校の子どもたちと情報交換をしながら、自分たちの未来の地球への思いや今後の環境への関わり方を表したソフトウェアをつくろうというものです。
●集める
地球環境に関する情報、また環境保全に関する情報は、本や雑誌、ネット上のデータを含めるとまさに洪水のようにあります。その情報の中から自分たちに必要なものを取り込むのは案外難しい作業です。そこで、日頃ネット上で交流している数校の子どもたち(小・中学生)とテーマ別(リサイクル・節水・温暖化・ケナフ・アイドリングなど)に情報を交換しながら学習を進めることにより、情報の取捨選択や共有化を行いました。
●選ぶ  
自分のテーマにそったソフトウェアをつくる場面がまさにこれです。交流している学校の子どもたちが一同に会して、ソフトをつくり上げる機会(オフライン会)も学習計画にもりこみました。実際に顔を合わせ、話し合いながら一つのものをつくる作業は、情報活用能力を高めるうえで大きなポイントとなりました。
●広める  
つくり上げたソフトウェアの内容をプレゼンする場面やつくったCDをPRする場面、またホームページにアップする場面がこれにあたります。今回のソフトウェアは、現状の地球環境に関する自分の思いを、映写機を使って説明したり、ゲームやクイズを使って伝えたりと、遊び心も盛り込んだ作品に仕上がりました。

自分たちの手で実際に環境を変えていこうと働きかけていくと同時に、自分たちの思いをこのような形で広げていこうという試みは、情報教育という観点からも価値ある活動でした。
●学びの成果
『夢』のないところに『学び』は成立しません。とくに小学校での『学び』とは、子どもたちに『夢』を与えることにより生まれるものではないか。今回の環境保全をテーマにした『ソフトづくり』の学習では、子どもの学びが広まり、深まったと言えます。その要因は、子どもたちが、自らの目的(『夢』ソフトウェアをつくろう)を達成するために、「集める」「選ぶ」「広める」という一連の活動に没頭したからにほかなりません。
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