田邊:プレゼンテーションでは、誰かがやっている場面を見る立場もあります。上手な発表をする友だちを見て「こうやればうまくいくんだ」と理解したり、失敗した例を見て「どうして失敗したのかな。あそこを工夫すればよかったのに」と感じることでどんどん上手になっていく。要は場を与えてやることでしょう。
中川:さて、コンピュータを使うとなれば、ソフトの問題もはずせない。この点について、プレゼンテーション・ソフトを提供する側の村岡さんのお考えは?
村岡:6、7年ぐらい前まではパソコンは習得するもので、難しければ難しいほどよく、多機能であればあるほどいいソフトというのが常識だったんです。でも時代とともに、ソフトが簡単であることにも価値があるというように変わっていきました。そこで、小学生向けソフトの企画に当たって、操作性のやさしい、マニュアルを見ないで使えるソフトが理想と考え、「はっぴょう名人」を作ったんです。分かりやすさのために機能も大胆に絞りました。ソフト会社として機能を絞るのは勇気のいることですが。 |