情報教育とは単にパソコンやインターネットを駆使する能力を育成することではない。「自分の感情を的確に報じる」ことであり、「他者の感情を汲み上げ、報いる」ことでもある。そこに介在するのは人と人をつなぐコミュニケーションだ。この四月から始まった新教育課程により、情報教育の推進は国家プロジェクトとして重要課題に挙げられている。このシリーズは、これからの学校教育に不可欠である学校・地域・企業の連携をその中心軸として、これからの情報教育において必要となる素養やさまざまな変化について、現場の教師や企業のスペシャリストなどを交えながらその答えを探ってきた。過去2回にわたって展開してきたテーマは、プレゼンテーション能力だが、3回目は情報教育の基礎基本であり、「生きる力」の根幹をなすコミュニケーション能力に着目し、徹底検証する。4人の発言・提案が、大きな変革の波が押し寄せる学校現場の一助になれば幸いである。
|
(左から)北川久一郎氏(アドビシステムズ株式会社)、中川一史氏(金沢大学教育学部教育実践総合センター助教授)、山本直樹氏(京都市立桂坂小学校教諭)、江守恒明氏(富山県立大門高等学校教諭) |
|