外部人材なら誰でも良いのか?
総合的な学習では、さまざまな専門家にいろいろな場面で関わってもらう活動が多くなりそうだ。外部の方に関わってもらうことは、子どもたちが本物に出会い、刺激を受け、意欲が高まるだけでなく、そこにさまざまな問題解決場面が生まれるという良さがある。しかし、米作りについて関わってほしいから農家の人なら誰でも良い、というわけではないはずだ。子どもや教師の思いと、関わってくれる方の願いがうまくかみあわなければ、せっかくお願いしたのに「もう二度と来ない、頼まない」なんてことになってしまう。
その1:打ち合わせを十分に
そうなると、当然、打ち合わせをいかに密にできるかが勝負になってくる。関わっていただく意図(子どもたちや教師の思い)をはじめに理解していただき、それと同時に、協力してくださる方の思いやこだわりなどについても教師側で把握する必要がある。あくまでも、協力してもらうという一方通行の思いだけでなく、ギブandテイクの関係作りが長続きするコツだ。
それがある程度はっきりした時点で、関わりのタイミングや関わり方について、つめていく。特に関わり方については、全部説明してくれれば良いというわけではないはずだ。教えられすぎてしまうと、子どもたちの学びの機会を奪ってしまうことになりかねない。協力者の方は、親切からいろいろとていねいに説明してくれようとしている場合が多いので、逆に何が学びになるのか、じっくりと理解してもらう必要がありそうだ。
その2:教師の役割を見直す
外部の方が説明してくれるから、授業を中心にやってくれるから教師は必要ない、ということではけっしてない。結果的に外部の方が関わってくださったことによって子どもの学びにむすびつくような補足やしかけ、個別の子への支援などをについて、その活動でつけたいい力を見据えながら対応することが重要になってくる。 |